バス釣りにおいて、PEラインにリーダーを結ぶ際の太さや長さの選び方は非常に重要です。
特に、日本のバスフィッシングでは、繊細なタックルセッティングが求められることが多く、リーダーの適切な選択が釣果に大きく影響します。
リーダーを選ぶ際には、使用するルアー、対象魚、釣り場の状況、障害物の有無、そして水の透明度など、さまざまな要因を考慮しなければなりません。
この記事では、PEラインに結ぶリーダーの太さと長さの選び方について詳しく説明します。
- PEラインのリーダーの必要性
- PEラインリーダーの太さの選び方
- PEラインリーダーの材質の選び方
- PEラインの結び方の違い
バス釣りでのPEラインの特徴とリーダーの必要性
- PEラインの特徴
- リーダーの必要性
PEラインの特徴
PEラインは、強度が高く、伸びがほとんどないという特徴があります。
そのため、感度が非常に良く、ルアーやバイトの動きをダイレクトに伝えることができるのが大きなメリットです。
また、PEラインは非常に細くても高強度を保つことができるため、キャスティング時の飛距離が伸びやすいという利点もあります。
一方で、PEラインは耐摩耗性が低く、特に岩場やウィード、障害物の多い場所では、擦れによって切れやすいというデメリットがあります。
また、水中での視認性が高く、魚に見られやすいという点もデメリットです。
このため、PEラインを直接使用するのではなく、耐摩耗性や視認性をカバーするために、リーダーを結ぶのが一般的です。
リーダーの必要性
リーダーを使用する主な理由は、以下の点にあります。
耐摩耗性の向上
PEラインは耐摩耗性が低いため、障害物の多い環境での釣りには不向きです。
リーダーを結ぶことで、障害物や底質との擦れに対する強度を確保します。
視認性の低下
PEラインは魚に見えやすい素材ですが、フロロカーボンやナイロンのリーダーを使用することで、視認性を低くし、バスに違和感を与えにくくします。
ショックの吸収
PEラインは伸びがほとんどないため、バスがヒットした際に急激な力がラインにかかることがあります。
リーダーを使用することで、多少のショック吸収効果を得ることができ、ライン切れやフックアウトを防ぐことができます。
バス釣りPEラインのリーダーの太さの選び方
リーダーの太さを選ぶ際には、以下の要素を考慮する必要があります。
- 釣り場の環境と障害物
- 対象となるバスのサイズ
- リーダーの材質
釣り場の環境と障害物
釣り場の環境がリーダーの太さ選びにおいて最も重要な要素の一つです。
障害物が多い場所(ウィードやカバーがある場合)
ウィードや木の枝、岩場などの障害物が多い場所では、耐摩耗性が求められます。
太めのリーダーを選ぶことで、これらの障害物との接触でラインが切れるリスクを減らすことができます。
具体的には、12lb(ポンド)〜20lb程度のリーダーが推奨されます。カバーの濃さやバスのサイズに応じて、この範囲内で太さを調整します。
オープンウォーターや障害物の少ない場所
障害物が少なく、バスが比較的開けた場所にいる場合は、太さよりも繊細さが求められます。
このような場合、細めのリーダーを使用することで、より自然なルアーアクションを演出できます。4lb〜10lb程度のリーダーが適しています。
細いリーダーを使うことで、感度やキャスティングの飛距離も向上します。
対象となるバスのサイズ
バスのサイズに応じて、リーダーの太さも調整する必要があります。
小型のバスやプレッシャーの高い釣り場
バスが小型である場合や、釣り場が非常にクリアでプレッシャーが高い状況では、細めのリーダーが有効です。
視認性が低く、よりナチュラルなプレゼンテーションが可能です。4lb〜8lb程度のリーダーが一般的です。
大型のバスやパワーフィッシング
大型のバスを狙う場合や、障害物の多い場所で強引に引き上げる必要がある場合には、太めのリーダーが必要です。
特に、ストロングなタックルでヘビーカバーに潜むバスを狙う際は、16lb〜20lb程度のリーダーを選ぶと安心です。
リーダーの材質
リーダーには主にフロロカーボンとナイロンが使用されます。どちらを選ぶかによっても、適切な太さが異なります。
フロロカーボンリーダー
フロロカーボンは耐摩耗性が高く、また水中での視認性が低いため、バス釣りにおいて非常に人気のある選択肢です。
フロロカーボンリーダーは、PEラインのデメリットである耐摩耗性の低さと視認性の高さを補完してくれるため、障害物の多い場所でも安心して使用できます。
ナイロンリーダー
ナイロンリーダーはフロロカーボンに比べて伸びがあり、ショック吸収性が高いのが特徴です。
耐摩耗性はやや劣るものの、バスがヒットした際のバラシを防ぐ効果があります。特に、バスが掛かった後に暴れやすい場所では、ナイロンリーダーが有効です。
リーダーの長さの選び方
リーダーの長さも釣りのシチュエーションに応じて選ぶ必要があります。リーダーの長さは主に以下の要因によって決まります。
- 釣り場の透明度
- キャスティングのスタイル
- ルアーの種類と釣り方
釣り場の透明度
クリアウォーター
水の透明度が高い場所では、魚にラインが見られる可能性が高くなるため、リーダーを長めに取ることが推奨されます。
一般的には1.5m〜2m以上のリーダーが使用されます。長めのリーダーを使うことで、PEラインの視認性を軽減し、バスに違和感を与えにくくなります。
マッディウォーター(濁りのある水)
濁りのある水や、ウィードやカバーが濃い場所では、視認性はそれほど気にしなくてもよいため、リーダーを短めにすることが可能です。
通常は50cm〜1m程度のリーダーが使用されます。
短めのリーダーはキャスティング時にトラブルが少なく、ルアーの操作感もダイレクトに伝わるため、取り回しが良いのが特徴です。
キャスティングのスタイル
リーダーが長すぎると、キャスティング時にロッドのガイドに引っかかることがあり、キャストがスムーズにできなくなることがあります。
このため、キャスティングスタイルや使用するロッドの長さにも注意が必要です。
スピニングリール
スピニングリールの場合、長めのリーダーでもトラブルが少なく、キャスティングの際にリーダーがガイドに引っかかりにくいです。
そのため、1.5m以上のリーダーを使うことが多いです。
ベイトリール
ベイトリールの場合、リーダーが長すぎると、キャスト時にバックラッシュしやすくなるため、リーダーは短めに設定することが一般的です。
1m以下のリーダーが使われることが多いです。
ルアーの種類と釣り方
フィネスフィッシング
繊細な釣りでは、長めのリーダーを使用することで、より自然なルアーアクションを演出しやすくなります。
パワーフィッシング
強引な釣り方や、重めのルアーを使う場合は、短めのリーダーが使いやすいです。
バス釣り PEラインとリーダーの結び方
バス釣りにおけるPEラインとリーダーの結び方には、さまざまな方法があります。
PEラインは非常に滑りやすいため、しっかりとした結び方が必要です。
結び方によっては、キャスティング時やファイト中に強度が低下する可能性があるため、正しい方法で結ぶことが重要です。
- FGノット
- PRノット
- ダブルユニノット(ユニノット)
- ノーネームノット
- ブラッドノット
FGノット
特徴
FGノットは、最も信頼性の高い結び方の一つで、特にPEラインとフロロカーボンやナイロンリーダーを結ぶ際に非常に効果的です。
結び目が非常に細く、ガイドに引っかかりにくいため、キャスティングの際にスムーズにラインが出ていくのが特徴です。
強度も高く、耐摩耗性も優れているため、バス釣りのフィールドでは定番の結び方です。
結び方
- リーダーを適切な長さにカットし、PEラインをリーダーに巻きつけます。
- PEラインをリーダーに沿わせ、約10〜15回ほどPEラインをリーダーに巻きつけます。
- 巻き終わったら、PEラインの端をリーダーの反対側に通します。
- PEラインとリーダーを引っ張って、しっかりと締め込みます。
- 最後に余ったラインをカットして終了です。
FGノットは少し練習が必要ですが、一度習得すると、キャスト時のトラブルが減り、釣りの快適さが向上します。
PRノット
特徴
PRノットは、PEラインとリーダーを結ぶ際の強度に優れたノットです。
特に、大型のバスや、障害物の多い場所での釣りに向いています。
PRノットは専用のノッター(結び器具)を使って結ぶのが一般的ですが、手作業でも結ぶことが可能です。強度が非常に高く、バス釣りだけでなく、海釣りでも多用されます。
結び方
- リーダーの端にループを作り、そこにPEラインを通します。
- ノッターや手でPEラインをリーダーにしっかりと巻きつけていきます。10〜15回ほど巻きつけるのが一般的です。
- 巻き終わったら、PEラインの端をリーダーに対して数回ハーフヒッチで固定します。
- 余ったラインをカットして完成です。
PRノットは、特に強度が求められる状況や、大型魚を狙う際に信頼性の高い結び方です。
ダブルユニノット(ユニノット)
上記の動画がわかりやすいと思います。
特徴
ダブルユニノットは、簡単でありながら強度が高い結び方で、PEラインとリーダーの接続に広く使われます。
PEラインが滑りやすい性質を持つため、ユニノットを2回繰り返すことで滑りにくくし、強度を高めます。
初心者でも比較的簡単に結べるため、PEラインとリーダーの結束に慣れていない場合におすすめです。
結び方
- リーダーとPEラインを10〜15cmほど重ね合わせます。
- PEラインでユニノットを作ります。PEラインで輪を作り、その中にラインを3〜5回通して締め込みます。
- 同様に、リーダー側でもユニノットを作ります。
- 両方のユニノットを引っ張り、お互いがしっかりと結び合うように締め込みます。
- 最後に余ったラインをカットして完成です。
ダブルユニノットは比較的簡単で、強度もしっかりしているため、特にスピニングリールでのライトなバス釣りに適しています。
ノーネームノット
特徴
ノーネームノットは、シンプルでありながら強度が高く、結び目も比較的小さくなるため、ガイドに引っかかりにくい結び方です。
特にPEラインとリーダーを素早く結びたいときに役立ちます。
結び方自体は非常に簡単で、短時間で結束できるため、釣り場でのトラブルにも対応しやすいです。
結び方
- PEラインとリーダーを平行に並べます。
- PEラインでリーダーを巻きつけるようにして、8〜10回巻きます。
- 巻き終わったら、PEラインの端をリーダーの反対側に通します。
- リーダーとPEラインをしっかり引っ張り、結び目を締め込みます。
- 余ったラインをカットして完成です。
ノーネームノットは素早く簡単に結べるため、バス釣り初心者でも安心して使える結び方です。
ブラッドノット
特徴
ブラッドノットは、PEラインとリーダーを滑らかに接続できる結び方の一つで、結び目が小さくなるため、キャスティング時にラインがガイドに引っかかりにくいという利点があります。
強度もしっかりとしており、主にナイロンやフロロカーボンといったリーダーとの接続に向いています。
結び方
- PEラインとリーダーを平行に並べ、互いに巻きつけるようにして5〜7回ほどツイストさせます。
- PEラインの端をリーダーのねじれた部分に通し、同様にリーダー側もPEラインのねじれた部分に通します。
- 両方のラインをしっかりと引っ張って、結び目を締めます。
- 最後に余ったラインをカットして完成です。
ブラッドノットはキャスティング時の摩擦を軽減し、滑らかにルアーを飛ばせるため、スピニングリールでの釣りに適しています。
バス釣り PEラインに結ぶリーダーの長さや太さを、総括
最後に、PEラインに結ぶリーダーの長さや太さ、材質の選び方を箇条書きでまとめてみました。
リーダーの長さの選び方
- クリアウォーター(透明度が高い水):1.5m〜2mの長めのリーダーが推奨され、魚にラインが見えにくくなる。
- マッディウォーター(濁りのある水):50cm〜1mの短めのリーダーで十分、視認性を気にする必要が少ない。
- キャスティング時のトラブル防止:
- スピニングリールでは1.5m以上のリーダーでもトラブルが少ない。
- ベイトリールでは1m以下のリーダーが推奨され、バックラッシュを防ぐ。
リーダーの太さの選び方
- 障害物が多い場所(ウィードやカバー):12lb〜20lbの太めのリーダーで耐摩耗性を確保。
- オープンウォーターやクリアな水域:4lb〜10lbの細めのリーダーが魚に警戒されにくく、自然なアクションを演出。
- 大型のバスを狙う場合:16lb〜20lbの太めのリーダーで強度を確保。
- 小型のバスやフィネスフィッシング:4lb〜8lbの細めのリーダーが適している。
リーダーの材質の選び方
- フロロカーボンリーダー:
- 水中での視認性が低く、耐摩耗性が高い。
- クリアウォーターや障害物の多い場所に最適。
- ナイロンリーダー:
- 伸びがありショック吸収性が高いが、耐摩耗性はやや劣る。
- 初心者や、バスの暴れを抑えたい場合に適している。
PEラインとリーダーの結び方
- 強度を重視したい場合はFGノットやPRノット
- 手軽さを重視したい場合はダブルユニノットやノーネームノット